「商習慣」という悪癖と不都合な真実

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2024年3月に下請法違反で日産自動車が公正取引委員会より勧告を受けた

ネジ一本からトランスミッションまで、多くの部品メーカーの商流の頂点にいる自動車メーカーが、下請け企業への支払い金額を不当に減額していた問題だ

この事案はニュースでも大きく取り上げられていたが、不当な減額を「商慣習」「慣行」などという極めて解像度が低い言葉で表現しているメディアが多かった

今回の不当な減額は‥

下請けいじめ 違法な減額要請 買いたたき と言うのが正しい表現 だと思うが、おそらく日産自動車社内でも、「商慣習」などと言うふわっとして実態がよく分からない言葉で表現していたのではないだろうか

「減額を要請します」「もっと安くしてください」なんて依頼はできなくても、「商習慣に従って‥」などという枕詞を付けた上であとは濁した表現をすれば、日本人同士ならば行間を呼んでくれるといったところなんだろうか

日産担当の立場で考えると、周りの人がそうしていれば、もはやそれが普通と感じて違和感すら持たないのではないだろうか

ぼくがこのニュースで気になったのは、やはりこの「商習慣」と言う曖昧な言葉だ

「買いたたき」と言う悪行を「商習慣」と言う言葉にすることで、隠匿できてしまいかねない 

今回の「商習慣」は「悪癖」そのものでありその背景にはたくさんの不都合な真実が隠されていたようだ

曖昧な言葉に潜む、恐ろしさを実感しつつ、また、曖昧な言葉の悪意のある利便性美すら気が付かされるニュースだった

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