実話：ぼくが解雇されそうになった時の話をします
ぼくが外資系企業に入社して数ヶ月〜1年未満のほど時期だったと思います
外資の割には雇用が安定しているって聞いていたのに、＊ポジションクローズで何名か解雇されているのを目の当たりにしていた頃です
＊ポジションクローズとは、特定の業務の縮小や撤退などによって、その担当者のポジションがなくなあることです
「日本にこの部門は要らない」と経営者が判断したことで、その業務にあたっていた担当者が仕事を失ってしまいました
そんな折、アメリカ西海岸でオープンカーを乗り回すイケイケなボスから連絡が来ました
(当時は、圧迫面接された時と、入社後の計2回しか直接会ってないので、そんなに仲良くないし、普段話すことはほとんどない)
ヘーイ！その後どう？
今ちょっと話そうよ🤙
📞ほーい
まあまあいい感じにやってる！みんないい人だし快適だよ
ホント なら良かったわ
YOUの担当業務のこと教えてよ
最近どんな案件やってて どんな様子？
（用事ある訳じゃなくて軽くおしゃべりしたい感じか）
Okay！
A社とはプロジェクトを一緒に進めてて、こんな具合で‥
B社案件では問題を抱えてるんだけど、一緒に改善活動を進めてるんんだよね
結構忙しいけどなんとかやってるよ
（他にも 担当案件の概要説明や進捗報告をする）
この”ボス”は日本のマネージャーが報告している相手なので、正確には僕の上司の上司にあたる人
ぼくに様子伺いをしてくるのも、直接コンタクトしてくるのも初めてでした
原則「日本のことは日本のマネジメントに任せる」スタイルなので、細かいフォローをしてきたのは、会話の切り口にしたいだけなのかな と思っていました
そうかそうか なるほどねー
ちなみにC社は何かある？
今は担当してる案件は無いけど、C社のxxの件は岸田くん（仮名）に任せてる
C社の案件を岸田くんに任せてるの？
どーゆーこと？
C社はYOUが担当だと思ってたけど
xxの件はどんな内容で進捗はどんなもんか教えてよ
C社マターは原則ぼくが担当してるんだけど、
状況に応じて柔軟に役割分担してるのよ
内容は伝えられるけど細かい進捗はわかんないから岸田くんに聞いて貰って良い？
ほーーん、おかしいねぇ
ワイの理解では、契約上ではC社とかを含む取引先関連の業務はYOUがやるはずなんだけどねぇ
しかも状況すら分かってないって‥w
(こいつダルいな なんかちょっと嫌いかも)
岸田くんの担当業務範囲にもこの案件は含まれると思うし問題ないはずだよ
そもそも誰が何をやるってのはチーム内で話して決めていて、日本のマネージャーもそれは認知してるから
マネージャーが知っててもワイは知らないわ
なんか状況すら知らないことに対してすごく危機感を覚えるんだよね
YOUにこれからも仕事を任せて良いもんか疑問だよ
（あれ‥？もしかしてこいつぼくのこと追い出そうとしてる？）
仕事には責任を持って貰いたいね
そもそもYOUが担当する仕事って何？
どう言う認識でいるのか、ちょっと今説明してもらって良い？
（あー、これやべえわ なんか責め立てられてる 一旦逃げようかな）
悪いけど一旦切っても良い？ このあと予定入ってて
え、今日は何時から何があるの？
スケジューラー見ると会議の予定入ってないけど🗓
お客さんや取引先との予定じゃないならこっちの電話優先して
それともYOUは自分の担当する仕事の説明が出来ないの？
これまでのくだり、ぼくは途中「あれ、やばい！どうしよう！クビになる」と焦ったものの、その後の感情は「不安からの不満 からの怒りに変わりました」
責めたててくる時のボスの口調がウザすぎたのと、そういえば面接の時もやたら攻撃的だったわ‥とか思い返したら、逆に「ボスのことを責めてやろう‥ いや、文句言ったろ」と言う気持ちになっていました
おん、ちょっと逆に聞きたいんだけどボスはボスの担当業務と責任ってどう考えてる？
なんやて？
なんでそんなんYOUに説明しなきゃあかんのじゃ
てかワイが質問してるんだが
先月さ、出張で日本来てたじゃん
（往復ビジネスクラスで東京でも大阪でも高級なホテル泊まってよ）
あれって、各地域の状況を現地で把握をして、部下と直接話をするためよね？
そのために最低でも年に2回は日本に出張する言うてたよな
そうや
ボスはあの時１日だけオフィスに来てさ、ランチした後に2時頃には「一旦ホテル帰るわー」言うて、
5時前にオフィスに戻ってきたと思ったら「へーい しゃぶしゃぶ行こうぜー！」言うてさ
出張中にもっとぼくと会議したりとか色んなことする時間あったと思うけどね
クルマの話とか、おしゃべりはしたけど、仕事の状況とかあんとき全然聞いてこなかったよね
ちなみにC社のxxの件はちょうどあの頃には始まってた話だからね
‥日本のマネジメントはマネージャーに任せてるし、マネージャーといろいろ話してたから
（あ、たぶんこれはもう勝ったわ）
良かったら今回の業務分担のこともマネージャーに任せておいてもらえないかな
こっちも急に「責任」とか言われると、逆にボスに言い返したくなっちゃうわ
そういうつもりは全然なかったんだけど、攻撃的な感じになっちゃってなんかごめんね
あーね まぁまぁじゃあそう言うことにするかね
‥的な流れで、当時のぼくは逆ギレしつつ相手を責め返すことで自分の身を守れたのでした
後に聞いた話なんですが、当時はジョブクローズと併せて、人員削減を”推進”する方針が決まっており、それぞれのチームや地域のリーダーたちに対して、「人員削減の余地がないか探れ」的な指令が経営層からダイレクターたちに出ていた模様です
こういったケースでは普通、自分のチームの人員数を確保しておきたいものなので、「いや、うちのチームは人数が少なくていっぱいいっぱいです」と多くの人が言うもんらしいですが、ぼくのボスは、「あ、あいつなら削減しても良いんじゃね？」とぼくに狙いを定めてみたようです
そこから数ヶ月後、ボスが再来日した際には、かわいい女の子の話でめちゃくちゃ盛り上がり、それ以降は良い関係を構築することが出来ました！
さらに何年か後（何ヶ月か後かな？）、残念ながらこのイケイケなボスは解雇されてしまいました
（今は東海岸でずっと良い仕事が見つかったみたいで、「良いきっかけになったから逆に解雇されて良かった」言うてました）
めでたしめでたし‥
いかがだったでしょうか
今回がぼくがリアルに体験した「解雇危機」についての記事を書きました
あのボスは口が悪かったので敵を作りやすかったんですが、バイタリティ溢れててかっこいいおじだったなあ‥ と記事を書きながら思い出しました
この体験談 皆さんはどう感じましたか？
最後まで読んでくださってありがとうございました！
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